小学生と札幌に引っ越して来て、本州の小学校との違いで戸惑うことは多くても、困る事は基本的に少ないのではないでしょうか。基本的に謎のルールが少なく、合理的な考え方が多く取り入れられているからです。しかし、スキーが体育の授業で行われていなかった地域から転入した場合は…スキーの経験が無いお子さんだと、少々心配でもありますね。1月半ばの始業式以降始まるスキー学習について不安無く参加できる方法をご紹介!
札幌では体育でスキーの授業があります。
札幌市ではほぼすべての小学校でスキーを使った体育の授業が行われています。(稀に以前は歩くスキーの学校もありましたのでご確認ください。)天候にもよりますが、週に2時間ほどのスキー授業を3〜5回と、3年生以上は学校でのスキー授業の他に、スキー場でのスキー学習を行うことが多いです。札幌市は「札幌らしい特色ある教育」に力を入れているため、雪を扱った生活科・図工・総合的学習の時間が充実している上、体育でのスキーも冬の運動不足に対する対策として力を入れています。以前はスキー授業を実施しない中学校も多数ありましたが、札幌市の方針を受け、スキー学習を実施する中学校も多いです。
スキー授業の実際
1年生から6年生まであります
低学年は、グラウンドの平地で歩くだけでも大変!そして、学校の築山(冬だけスキー山を造成したりします)の低いところで、坂をカニ歩き(板を横にして)で登り、ハの字(プルーク)で滑走します。平地でハの字でしっかり止まれるようだと安心です。
中学年は、スキー場での学習があるため、事前にレベルごとにグループ分けをすることが多いです。プルークボーゲンで(ハの字でターン)ゆるい斜面をコントロール、斜面でもしっかり制動できるようであれば大概はトップクラスです!ゆるい斜面でも止まることが難しい場合やすぐにおしりが雪面についてしまうようであれば、ゆっくりさんのクラスで少人数で練習することとなるようです。
高学年は、パラレル(板を平行にしてターン)やシュテムターン(ハの字でターンし、それ以外は板を平行に)ができるようになるのが目標です。また、そこまで行かずとも、プルークボーゲンで中斜面を安定して滑ることができればトップクラスでしょう。登るときにVの形で横登りしなくても登れる様になっておくと安心です。学校の築山では一番高いところから滑るようになります。
*道民でも、苦手な子はいます。スポーツが得意な子もスキーの経験があまりない場合は苦戦していることもあるようです。
3年生以上はスキー場での学習もあります
札幌市内のスキー場はサッポロテイネ・ばんけいスキー場・Fu’s(藤野)・藻岩スキー場を使う場合が多いようですが、地域によっては銭函のオーンズスキー場や小樽の朝里スキー場、北広島スキー場などを使うこともあります。スキー場に近い学校は、早い時間にたくさん滑り、お昼ごはんを食べた後も再び滑りますが、移動に時間のかかる場合は午前中にしっかり滑って昼食後にそのまま学校に戻ります。レベル別でグループ編成し、お手伝いの先生やスキーボランティアの保護者の方にも見守られながらの学習になります。ただ、指導する先生方はスキーの指導資格があるわけではありませんし、スキーの授業意外はスキーをしない先生も少なくはないです。研修は冬休み中に1、2回あるかどうか…。
クラスの中での技能差は
心配なのがここではないでしょうか…実は道民であってもスキーが苦手な子は必ず居ます。冬休みにスキー学校に通う子が多いような比較的ハイソな地域(中央区高級住宅地)や手稲や藻岩などのスキー場にアクセスしやすい地域では極端にスキーの苦手な子は少ないので、対策が必要です。また、技能の差ではなく、道具の手入れの差によってうまく滑ることができない場合もあります。道具がいまいちなのに、自分はスキーが苦手だと思いこんでしまう場合がありますので、気をつけてあげたいですね。
道具は?どうしたらいいの?
個人で用意するスキー道具
キッズは基本的に2年おきに道具の更新があると考えておくと良いでしょう。(個人で用意します。準要保護家庭・生活保護家庭では小1と小4で札幌市から指定のスキーをサイズ指定してもらうことができます。)ただ、成長には個人差がありますので、板の長さはあごくらいが使い勝手が良さそうです。
ちなみに、スキーウエアの中に着る服ですが、学校での授業であれば、さほど寒くない上に坂を登る・グラウンドを歩くなどの運動量が多く、基本汗をかくことを想定してください。極端に厚着する必要はありません。普通のジャージ上下でできれば汗冷えしやすい木綿のシャツなどは避けると良いでしょう。肌が弱い場合は汗が乾きやすいように薄手の肌着にしておくのも手。また、意外と子供にとって難関なのはスキー靴を履くことですが、ズボンの裾を入れないで履けると楽です。裾を手で上げて、タイツ+ハイソックス(スキー用)だけでスキー靴を履けるようなズボン(ジャージでOK)だと安心です。
スキー場に行く場合は少し寒さ対策も必要になります。肌着はヒートテックにような機能性肌着がおすすめです。マイナス5℃を下回る場合や風の強い日は、フリースやインナーダウンベストなどをプラスし、必ずネックウォーマーをつけるようにしてください。ゴーグルは子ども用の小さなものだと、すぐにくもってしまい、子供は外してしまいがちです。普段からくもらないでつけることができるようにしておくと、日差しから目を守り、風圧や接触事故の際にも目を守ることができます。当然、学校のスキー授業でゴーグルをすることは許可されています。
結構な出費となります!工夫してお財布に優しく!
スキー専門店札幌でのスキー専門店は石井スポーツ・パドルクラブが専門店となります。しかし。学校のスキー学習のレベルであれば、ゼビオスポーツ・スポーツデポなどのスポーツ用品店がお手軽でしょう。
お下がり兄弟がいる場合は、お下がりなどは十分に可能です。ただ、そういった場合は体重によって金具の開放値(転んだときに安全に板が外れるけれど、滑るときは安全に滑る事が可能な外れやすさの値。)
リサイクルショップ秋から冬にかけて、どんどんスキーの在庫が増えてきます。冬休みちょっと前あたりに、リサイクルショップ巡りをしてみるのがお勧めです。子どもの板は2年ほどしか使わないため、比較的きれいな状態で手に入れることも可能です。石上車両・ブックオフの宮の沢店・川沿店などが比較的きちんとしたスキーやブーツが大量に在庫しています。板だけ買う場合はブーツを持参して、金具を調整してもらいましょう。
シーズンレンタル最近は、こちらの需要が多くなってきています。子供はシーズン中に身長や体重が増えたりします。毎シーズンごとに板・ブーツ・ストックをレンタルすることで、整備された、成長にあった道具を使わせることができます。何より、置き場に困るスキー類。数年おきに購入することで気づけばば、置き場に困るような自体に…! 市内にはアル・札幌スポーツ館などで取り扱いがあります。レンタル希望の場合は早めに問い合わせをしておきましょう。
さっぽろっこスキーリサイクル 札幌市でスキー学習などに使用したスキー道具を整備してリサイクルをする取り組みがあります。さっぽろっこスキーリサイクル 「すぐにサイズが合わなくなってしまうお子様のスキーをリサイクルして、スキー学習などに有効活用したい。」それが「さっぽろっ子スキーリサイクル」です。スキー学習に向けた保護者の負担軽減を目的として、市民の皆様からリサイクル可能なスキー用具を回収し、抽選の上、必要とする御家庭へ配付します。 9月頃に回収し、11月に札幌市教育委員会のHPにて提供のあるスキーの写真がアップされます。11月中に1回目の抽選、12月に2回目の抽選があり、12月に引き渡しになります。助け合いのシステムでもありますね。
スキーの経験が無い転入の場合は?
スキー経験のない転入の場合は低学年はさほど心配は無いでしょう。しかし、3年生以上になると、スキー場での学習があるため、本人が不安を感じずに参加できるように配慮していく必要はあるかもしれません。スキー学校で実施しているスキー学習対策の2日間コースなどに参加するだけでも自信はつくと思います。スキー靴の履き方・道具の出し方しまい方・持ち運び方などがサッとできると、練習の時間も確保できます。このあたりは自宅でもしっかり練習することはできます。リフトの乗降・斜面での立ち方・転んでから起き上がるまで(起き上がれずにパニックになることがあります。)を練習するのは、やはりスキー場のほうが良いでしょう。お父さんやお母さんんがスキーやスノーボードを厭わない場合は一緒に1回でもスキー場へ。親がスキーやスノーボードなどに不安のある場合は、1日でも構わないので、転入する学校で行くスキー場のスキー学校を活用するようにしてください。
事前にやっておくといいことは?
先ほどもお話しましたが、多少お金はかかってしまっても、スキー学校に行くことで、子どもたちは不安から自信につながっていきます。その中で、足りない道具などにも気づく事ができます。その他にはスキーのワックス(リキッドタイプでOK)を塗っておくことやお下がりのスキーであれば金具の開放値の調整を忘れずに。ちなみに、上級者になるほど開放値は高い数値になっていきますが基本は体重に合わせて調整するこちになります。昨年の開放値で今年も…と考えていると、ちょっとしたことですぐにスキーが外れてしまい、子どもは簡単に心が折れてしまいます。道具の調整確認は保護者の責任で必ずお願いします。(スキーの販売店・スキー場のレンタルコーナーなどでも有料で調整を頼むことができます。)
札幌の冬を元気に楽しく!
本当の初心者であれば滝野スノーワールドでのスキー体験がおすすめです。ゆるい斜面に、基本中の基本を教えてくれるスキー学校と、初心者に優しい環境です。スキー意外にもスノーチューブや冬でも楽しめる遊具などもあり、1日楽しめます。また、自宅そばの公園の築山でのスキーの練習なども意外ですが効果があります。時期になると同じような目的でスキーの練習に来る子が増えますので、ソリ遊びの準備して公園に行くのも楽しいです。北海道の冬はついつい外に出ずにお家タイムになりがち。元気に外で遊ぶ・スキーをするのは子どもの心にも体にも素晴らしいメリットがあります。ぜひ、保護者の方々も冬の運動不足を解消するためにも、足を運んでみてはいかがでしょうか。